オタクに読んでほしいけどオタクには辛い本
今回紹介する一冊はこちら。
すごい表紙だ......自分の持ってるのはこっち
中学生のいじめられっ子の慎治がガンダムオタクの教師と出会い困難を乗り越える物語。
初版は1997年、大分昔の小説だが面白い。
時代背景は1996年、ノスタルジーな香りが漂ってくる。
学校だけが世界じゃない、もっと大きな世界がある事を周りの大人が教えてくれる道徳の教科書のようにも思える。
読めば読むほどこんな大人たちが周りに居てくれれば......となる方もいるかもしれない。
そして何故オタクに読んでほしいのか、内容がオタクだからである。
しかも重度のガノタでプロモデラーでサバゲーマーが書いてる内容(実際、今野先生は
機動戦士Zガンダム外伝 ティターンズの旗のもとにを書いてる本物)
途中でモデラー入門書でも読んでるのか?といった錯覚に陥る。
内容の2/3がオタッキー(死語)な内容でこれ編集よくOK出したなって思ったら編集がオタクな本を書きませんか?と提案した一冊だった。
中公文庫から新装された物では最後があとがきではなく解説なのだが双葉社から出た初版には同人誌のようなあとがきが載ってるらしい。
ただガンダムオタクは気を付けた方がいい、そういった考えの人もいるよねと言った寛大な懐を持ってないと戦争になる。
Gガンダム好きな人は......うん、後F91は誰が何を言おうと良作だから......
ではオタクには辛い部分とはどこなのか、もう単純に虐めの描写がリアル。
過去がフラッシュバックして死んじゃう人が居るほどに現実。
尚更、何で自分たちの時にはこんな大人が居てくれなかったんだとなる、地獄かよ。
だが安心してほしい、ラストは青春の一言だから。
ページ数もそこまで多くなくだれる部分が無く一気読み出来るおすすめの一冊なので是非読んでみてほしい。
それではまた。